ラ・イ・ブな授業!

授業準備・教材研究のヒントとなる情報を掲載します!

知識を与えるのは大事?

みなさんこんにちは!授業力向上委員会会長(現在の会員は私だけ(笑))橋本雅由と申します!みなさんの授業の中で「すぐにつかえるネタ」をお伝えしたいと思います!

本日は、「知識を与えることについて」です。

 

ある方の本に、

「なぜ学校に行く必要があるか」

というテーマの中で、

 

「自分の経験だけでは、

 十分な知識が得られないことも、

 学校に行く意味の一つ」

 

とあり、(部分的な書き方なので、

不十分な内容であることをご承知おきくださいね。)

 

また、別の方の本には、

 

「知識を与えるだけの教育は、

 自分で考えない子を育ててしまうので、

 知識を与えすぎないようにすべき」

 

とある。

 

そうなんです。

 

同じ「知識」についての

話ですが、見方が違う、

見る角度が違うんですね。

 

どちらが正しいとかではない。

 

どういう角度でものを見るかによって、

そのものの見え方が変わるということですね。

 

こんな話をしていると、

中学校の教科書に出てくる、

「ちょっと立ち止まって」

のルビンの壺や、顎をうずめるおばあさんの絵

が頭に浮かんで来たり、

メディアリテラシーについての

話が思い浮かびますが、

 

私は、

「生徒の頭が動く授業」をしたい

 

そう思っています。

 

だからこそ、

知識を教えることは大事であるし、

ただ教えるだけでもダメ

だと思うんですね。

 

知識は吸収されてこそ。

 

それならば、吸収されやすい状況を

作ればいい。

 

方法はいくつかあるでしょうが、

大きく大事な柱を上げるとすれば、

 

「興味をひくこと」

そして、

「考えさせること」

の二つはとても重要だと思います。

 

この話を基に、

最近の時事ネタについて、

生徒の意見を聞いてみても面白いですね。

 

雨ひとつとってみても、

「迷惑」と感じるか、

「恵みの雨」と感じるか、

見方は様々ですから。

 

よしもとばななさんの、

幸せについての話も頭に浮かびました。

買い物の途中で

卵のパックを落として

半分割ったときにどうとらえるか、

「あーあ、半分もわれてしまった」

「よかった、半分も残ってる」

 

生徒が、

わかりやすい説明を要求しているとき、

わかりにくい説明のメリットを

堂々と伝えてみましょう。

いっぱい考えさせた後の

明快な説明は、きっと、

生徒の見方や考え方の広がりを刺激するでしょう。

やりたいことと、やるべきことはちがう

みなさんこんにちは!授業力向上委員会会長(現在の会員は私だけ(笑))橋本雅由と申します!みなさんの授業の中で「すぐにつかえるネタ」をお伝えしたいと思います!

本日は、「与え方」です。

 

言い換えれば「伝え方」の違いです。

 

目の前の生徒が,

自分で計画的に学習できる子であれば、

教師は楽なものです。

 

その子の弱点を見抜いて、

やるべきことを指示すればよいのですから。

 

でも、

 

ほとんどの子たちは、

 

みんな、

 

「そういわれても、やっぱりいつもの自分のやり方」

 

となりますよね。

 

だから、たとえば、

 

生徒のできないところをできるようにするために、

「まずはやるべきことを書き出して整理するところから」

といって、自作のToDoリストのようなものを渡し、

 

一緒に計画を立ててみる。

 

やることは、なるべく具体的に書いてみる。

 

そうすることで、自分のやりたいことが見えやすくなるから。

 

とか言って、その場では一緒にやっても、

 

翌日には、そのリスト自体をもう見なくなっている。

 

なんてこと、

結構繰り返されたりしますよね。

 

もちろん、きちんと、なぜそれが必要なのかを丁寧に

説明する必要はあると思います。というか、どんな目的で

作ったものだから、どのように使ってほしいかを丁寧に

説明することはとても大切なことですよね。

 

でも、

 

肝心の生徒自身が、

それを本当に大切なものであると

認識することが重要です。

 

そこで、

前置きが長くなりましたが、今日の本題。

 

「伝え方」

 

です。

 

ToDoリストを提示して、

そのままそのリストの使い方を丁寧に説明する。

 

そのように、普通の展開をするよりは、

まず、以下のように投げかけてみてはどうでしょう。

 

「成績が伸びない子の共通点って知ってる??」

 

ほら、ここで、聞いている生徒の気持ちになると

 

「えっ?」

 

って、なりますよね。

これが大事。

聞く構え形成ですね。

 

そして、こう続ける。

 

「それはね、やりたいことばっかりやっている子だよ」

 

次は、その真意の解説。

 

「やりたいことと、やるべきことは

 いつも同じではないよ。

 むしろ、違うことの方が多い。」

 

「でも、僕らはえてして、

 自分のやりたいやり方を続けていたいんだ。

 だから、もしそれが他と比べて効率の悪いやり方で

 あったとしても、ついつい続けてしまう。」

 

こんな話を挟んだ後に、そのToDoリストの狙いと効果を話したら、

生徒の反応、違ってきますよ。

 

この話をしたからといって、

リストをすぐに紛失する生徒がいなくなるわけではないですが、

 

少なくとも、

 

行動が主体的になる。

 

主体的な行動は、変化の第一歩です。

 

みなさんも、是非、

生徒の聞く構えを形成する

 

「伝え方」

 

いろいろと試してみてくださいね。

長々と読んでくださって、ありがとうございました。

この話が少しでも、皆さんのお役に立てたら幸いです。

 

言葉の意味を伝える

みなさんこんにちは!授業力向上委員会会長(現在の会員は私だけ(笑))橋本雅由と申します!みなさんの授業の中で「すぐにつかえるネタ」をお伝えしたいと思います!

本日は、「言葉の意味を教える」です。

 

寒心に堪えない

 

どういうでしょうか?

 

このさきどうなるのやらと、ぞっとすることです。

 

明鏡国語辞典には、

「恐ろしさや不安に襲われ、心配でたまらない」

とあります。

 

「堪えない」には、新明解国語辞典に、

2つの意味が載っていますが、

 

こちらに当たるほうは、

「心からそういう気持ちを持つことを禁じ得ない」

とあります。

 

意味を教えるときのコツは2つ、抑えてください。

 

① どうしてその言葉が使われているのか

② その言葉からどのようなイメージを持つか

 

です。

 

「寒心に堪えない」の場合、

 

①については、「堪えない」の意味を説明することがそれに当たります。

「聞くに堪えない」という形での使い方は、

「不快でまともにそうできない」

という意味になりますので、

比べながら説明したりできますね。

 

②については、

「寒」の字のイメージです。

たとえば、「心温まる」という言葉から、

どのような気持ちがイメージできるかを生徒に問うてみれば、

反対もまた想像しやすくなりますね。

 

そして、最後にとどめとして、

「誤った例文を書いて考えさせる」

という形で頭を使わせます。

 

例えば、

「寒心に堪えないで、すべて素直に打ち明けるべきです。」

などはどうでしょうか。

この例文の狙いは……

もうお気づきですね。

「堪える」を「我慢する」の意味で使っているんです。

 

どこがどう違うのか、

また、

この例文の狙いは何か、

そのようなことを生徒に聞いても、

面白い授業になりそうです。

 

言葉の意味は、ただその正しい意味を伝えるのではなく、

その言葉がどのような組み合わせや選択で生まれているのか、

その言葉を作った人がどんなイメージでいたのかを、

一緒に考えるような、

そんなアプローチで言葉に関心を持たせられるとよいですね。

 

まだ感動中

みなさんこんにちは!授業力向上委員会会長(現在の会員は私だけ(笑))橋本雅由と申します!

絶対、生徒に話します。

自分が感動したことは。

 

《ノニト・ドネア選手のツイートを引用》

Lastly, to my family, my heart. I am a warrior on my shield. I came to Japan to take the Muhammad Ali trophy. I promised my sons they would see it in the morning. And with tears in my eyes, I humbly asked Inoue to borrow it for a night, not for me but for my word.

 

涙を浮かべながら、わが子のために、子供との約束を最大限実行できるように、恥を忍んで負けた相手からチャンピオントロフィーを借りる。

 

すごいなぁ。

 

《ノニト・ドネア選手のツイート続き》

It'll be a life lesson my boys will soon learn. That you do your best and you come short. You will win. You will lose. But in either aspect you will do so graciously. It'll pain them to see my face. They'll kiss my wounds.

 

They'll see a trophy we don't get to take home and understand what it means to want to train harder. And I told about the battle I fought. That I'd rather put my life on that sheild than give up. And that we will ALWAYS fight.

 

ベストを尽くしても、希望通りにいくとは限らない。

でも、あきらめるより、壁に立ち向かう。

 

戦う勇気をくれた、素晴らしい姿でした。

 

 

 

 

感動。

井上尚弥選手VSノニト・ドネア選手の激闘。お互いのそれぞれへのリスペクトとプライドがぶつかり合った試合は、ボクシングを見て初めて涙が出るほどの感動をくれました。

 

「僕が井上尚弥の壁になる」

 

ノニト・ドネア選手のこの言葉を聞いてからの彼のリング内での立ち居振る舞いは、その言葉に本気で魂を込めたことがビリビリ伝わるものでした。

 

井上選手の左ボディ、しびれました。

そのダウンから立ち上がったドネア選手の眼差し、ふるえました。

 

こんなにかっこいい勝者と敗者を、

私は今まで1度も見たことがありません。

 

大きな感動と、勇気をいただきました。

お二方には、心からの感謝を申し上げたいです。

本当にありがとうございました。

 

聞いてください①

みなさんこんにちは!授業力向上委員会会長(現在の会員は私だけ(笑))橋本雅由と申します!みなさんの授業の中で「すぐにつかえるネタ」をお伝えしたいと思います!というか、、、本日はネタというよりも、どちらかというと、

「私の話を聞いてください!」という感じです。。。

時間と興味のある方はどうぞお付き合いください。

 

本日は、「生徒にした話」をご紹介。

 

「やんちゃな生徒を叱った話」

 

です。

 

私の見ている生徒に、

 

「学校の先生は、

 俺を正しく見てくれていない」

と、常に不満を持っている生徒がいます。

 

その子が、ある日、

面白そうに話すんです。

 

職場体験のときに、受け入れ先の人の前で少し

調子ふざけたら怒られたって。

 

面白そうに話すんです。

 

私は、残念でなりませんでした。

 

いつも、彼の内には、

大人への不満

がこもっているんです。

 

それだけじゃない。

 

その不満は、

「すべて周りのせい」

という考え方につながります。

無意識につながりやすくなるんですね。

 

みなさんなら、このような生徒がいたら、

どのように対応しますか?

 

学習塾は勉強を教えて成績を上げる

ところだからと放っておきますか?

 

小さなことだと見過ごしますか?

 

私は、

「君は自分のしたことが、自分だけのことじゃ

無くなるということを考えたことがあるかい?」

 

というような話をしました。

 

「自分はもう、様々なコミュニティーの中で暮らしている

だからこそ、自分の言動には、様々な人が関係してくる。

人からの目を気にしすぎる必要はないけれど、お世話になる

人の気分を害して、自分や、自分を大切にしてくれている人、

自分が信頼している友人たちまで「非常識である敵」という

目で見られることになったら、どう思う?」

 

もっと

存在自体を大事にしてやらなければいけないと感じる

生徒がたまにいます。

 

自分をうまく表現できない生徒です。

言われたことと反対のことをしたり、

ちゃかして相手をわざとおこらせたり。

 

どんな話をすることが正解なのか。

それは長く先生と呼ばれていても、

正直、分かりません。

それでも、その子には、良いところや、

頑張っている時がたくさんある。

そのことを胸に抱きながら、

心を込めて言葉をかけてやる。

 

その子にとっては

「だから何?」

というほどのことかもしれません。

 

でも、伝わると信じて、

「おかげさま」という気持ちを持って前向きに頑張る生徒

を育てたい。

 

そう思うんです。

採点の仕事

みなさんこんにちは!授業力向上委員会会長(現在の会員は私だけ(笑))橋本雅由と申します!みなさんの授業の中で「すぐにつかえるネタ」をお伝えしたいと思います!

今日は「採点の仕事」です。

 

みなさんは、採点、

どのようなこだわりを持っておこなっていますか?

 

多くの生徒を抱えている先生方の場合は、

「なるべく労力をかけないように・・・」

と、まず考えてしまうケースも少なくないと思います。

 

でも、実は、生徒にとって、

「採点結果を、ただの数値で伝えないこと」

も、とても大切です。

 

数字はとても大事。それが客観的な学力を示すものだから。

でも、問題は、その数字になったことに、

「意味付け」

をしてやることです。

 

その問題は特別難しかったですか?

同じ〇でも、周りが全員✕の中の〇の価値は大きいです。

その子にとって、同じ単元の初めての〇ならなおさらです。

 

また、〇までたどり着けてなくても、

その途中過程を承認したり、次に向けてのアドバイス

一言添えるだけでも、その採点の生徒にとっての

意味は大きく変わります。

伝わり方が変わります。

 

全ての問題について出なくていいんです。

何か一つでもいいんです。

 

「ここ、がんばったな。」

「この問題について、全員に何か一言。」

 

その一つ一つが、生徒の解答への

心の込め方を変えていきます。

 

ひと手間を大切に。採点の仕事ひとつとってみても、

生徒との信頼関係の構築や、

生徒がその教科を好きになるきっかけを作ることが

できるはずです。