生徒自身が、自分の頭で考える
みなさんこんにちは!授業力向上委員会会長(現在の会員は私だけ(笑))橋本雅由と申します!本日は授業のコツを書きますね。
新米先生がた、授業に悩むの先生がたの参考になる「すぐに使える!」
というネタを用意してまいります!
本日は、
「生徒自身が、自分の頭で考える」
です。
私が働く会社では、横浜市の中高一貫校対策のコースが6年前、平成23年からスタートしました。初めは過去問も何もなかったので、市立南高校附属中学校という横浜市内の学校が中高一貫化する際に開かれた説明会の中で示された「東京都立小石川中学校」というモデルケースを頼りに、どのような適性検査の問題になるかを予想し、対策を練りました。
この6年間で、問題は様々な進化を遂げてきたわけですが、このコースの指導の中で特に気を付けるようになったのが、
「授業の中で答えを言わない」
という姿勢でした。
教師の仕事は「教えること」なのに、
「教えること」が成長の妨げになる、という発想。
これは、10年以上仕事をしていた自分にとってとても新鮮なパラダイムシフトでした。それまでの考え方が、くるっとひっくり返ったわけです。
教えることが成長の妨げになるということについてもう少し説明を加えておきますね。
もちろん、教えること自体が悪いわけではないです。教えなければわからないことはたくさんありますからね。
問題は、その先です。
「知っている知識を活用する力」を鍛える場合です。
その場合は、1から10まで教えすぎることが、かえって生徒自身が自分の力で考えず、初めから終わりまで先生の解説に乗っかったままの姿勢を生み出します。要は、
「生徒が思考について楽をする」
という状況です。それなのに、生徒自身は十分に分かったつもりになる。でも、実際に問題に向き合ってみると、自分ひとりの力では正解への糸口はつかめないまま。それでは、生徒の得点力を上げるなんてことはとうていできません。
そうならないためにも、教師は、その問題で問われている力が、すでに生徒たちの持っている知識でとけるかどうかを見極め、そうであればできるだけシンプルに授業を進めていく必要がある、というわけです。
そうなると、ちょっと授業の展開の仕方が変わってきますね。
発問は以下のようになります。
「何を答えるの?」
「どこ見る?」
「何する?」
「どうしてそうしたの?」
「条件は?」
こんな感じです。生徒たちは、以上の教師からの質問に自分で考えて発言するわけですね。
でも、これって、決して中高一貫対策の小6生だけに限ってのことではないんです。同じ受験生の中3生に対しても、夏以降、すでに教わったことが多くなる時期には、
教えるよりも、引き出させる
ということに注力することで、生徒たち自身の気持ちも引き締まり、頭が働くことで、成績が伸びやすくなるでしょう。
Teaching か、それとも Coaching か。
教えるか、 それとも 導くか。
そのバランスは千差万別。それぞれのシーンで感じていくしかありません。その感性を磨くためにも、たくさんの問題と向き合っていく必要が、我々教師にはありますね。