ラ・イ・ブな授業!

授業準備・教材研究のヒントとなる情報を掲載します!

本音

みなさんこんにちは!授業力向上委員会会長(現在の会員は私だけ(笑))橋本雅由と申します!みなさんの授業の中で「すぐにつかえるネタ」をお伝えしたいと思います!

今日は「生徒の本音」です。

 

みなさんも、授業の他に、生徒との面談の機会をたくさん持たれていると思います。

日常のやり取りが多いと、その生徒をわかっているつもりになることも間々ありますよね。いや、もしかしたら、私たちは無意識のうちに、生徒のことをわかっているつもりになってしまい、大事な信号を見落としているかもしれません。

 

気が付けば令和元年もあと2か月とちょっと。光陰矢のごとしとはよく言ったものです。神奈川県公立高校の入試も、あと100日ちょっとで訪れます。

 

受験生たちは、入試の選考に使われる内申点に関わる最後の定期テストの対策に入りました。

 

そんななか、我々の仕事もバタバタしてまいりました。

みなさんの周りはいかがですか?

 

さて、そんななかだからこそ、今一度、生徒と自分のやり取りを

顧みてみてください。

 

生徒面談の中で発していた生徒の声は、はたして

「本音」

なのだろうかと。

 

志望校が今の自分より上のレベルの学校だと胸を張って話をすることはとても勇気が要ります。

 

だからこそ、わざと違うと言ってみたり、

分からないという言葉に逃げてみたり、

「とりあえずこういっておけば問題ないかな」と

変な計算の含まれたやりとりだったり。

 

こちら側のルーティンの一部としての軽い質問に対して、

そのような本音ではない返答が返ってくることは、

生徒にとっての現実が厳しくなり、

不安が大きくなりやすい環境であれば

容易に想像できます。

 

だからこそ、そんなときに、

我々がどうやってその発言の裏にある「本音」に気づき、

吐き出させ、受け止めてあげられるかがとても重要です。

 

「生徒の本音を見抜くには?」

 

①生徒の目を見て話をしてください。

②保護者からご家庭での様子を聞いて、

 自分の見ている様子とのギャップをつかんでください。

③できていないところの具体的な指摘とアドバイスをし、それに対する反応を見てください。

④生徒の置かれた立場を想像し、その時の感情を想像し、言語化してください。

⑤味方であることを明確に伝えて、目の前の生徒がその時大事にしていることを一緒に大事にしてあげてください。

⑥そして、コツコツとやり取りを積み重ねることです。

⑥大前提が味方であることを伝えてください。

 

生徒をよく見て、生徒の内面を感じ、何度も丁寧にやり取りすること。

 

生徒の進路指導に立つ我々にとって、欠かすことのできないスキルです。

 

授業の雰囲気を大切にする

みなさんこんにちは!授業力向上委員会会長(現在の会員は私だけ(笑))橋本雅由と申します!みなさんの授業の中で「すぐにつかえるネタ」をお伝えしたいと思います!

今日は「授業の雰囲気を大切にする」です。

 

なんてことはない、タイトルそのままの内容です。

 

クラスの中に、前向きな発言をする生徒が増えるように、

クラスにモチベーションをかけていくんです。

 

「やれる」

「できる」

「必ず成長する」

 

そういう言葉を投げかけ続けてみてください。

もちろん、ただ熱く、根拠もなく話をしてても

たいして伝わらなかったりするので、

 

肝心なのは、

 

「生徒の成功体験を引き合いに出すこと」

 

ですね。

 

どれだけ小さなことでも、

どれだけ以前のことでも、

 

目の前の生徒が過去にできた事実は

誰にも否定できません。

 

有名人や偉大なスポーツ選手の話もいいですが、

身近な存在の成長はもっといい。

 

熱く語るより、心を込めて丁寧に

そして身近な例を根拠に、

 

目の前の生徒全員の可能性を

確信する話をするんです。

 

そういうアプローチの一つ一つが、

前向きな生徒の発言を増やします。

 

その発言一つ一つが、

時に後ろを向きそうになる心を支えるんです。

 

だから、

講師によるクラスの導き方は重要です。

なんとなくマンネリ化してきていたり、

なんとなくマイナス発言が増えてきている、

そんなクラスの雰囲気をお感じの先生方、

 

ぜひ、明日から取り組んでみてください。

生徒一人一人に、前向きなエネルギーを

与えていきましょう。

 

きっと、気が付いたら

前向きな発言をする生徒が埋まれ、

その友人の一言に救われる生徒が出てくる

ことでしょう。

 

集団の力。グループダイナミクス

 

個別指導にはない、特別な力です。

 

 

 

 

 

わかりやすい授業・・・

みなさんこんにちは!授業力向上委員会会長(現在の会員は私だけ(笑))橋本雅由と申します!みなさんの授業の中で「すぐにつかえるネタ」をお伝えしたいと思います!

本日は、「わかりやすい授業の逆」です。

生徒にとってわかりやすい授業
とはどんな授業でしょう?

説明の言葉が易しくてわかりやすい。
イメージが浮かびやすい。
言葉がゆっくりで聞き取りやすい。
順序良く説明してくれる。

などでしょうか。

確かに、生徒にとってわかりやすい授業はとても助かります。

大体にして、

「わかりづらい」=「苦手」

という構造になりやすいですものね。

しかし!

本当にわかりやすいだけでよいのでしょうか??

以前の記事でも書いたように、

わかりやすい授業≠得点力の上がる授業

なんです。この二つの授業は決してイコールではない。

なぜなら、

生徒が得点力を上げるためには、

生徒自身の頭で考えるトレーニングを
しなければならないからです。


では、どうすればそれができるのか。

その答えの一つは、

「説明しすぎないこと」
です。

でも、それってどうやるの??

細かく分けて説明すれば、いくつかの方法があります。

本日は、そのうちの一つ目をご紹介しますね。

その方法とは、、、

「生徒が知ってること、気づけることはすべて生徒に言わせる」
です!

??? そんなこと言われたって。。。という感じですよね。

でも、実際にやってみると、そんなに難しくないです。

質問は、以下の流れをパッケージにして使いまわします。

《発問のパッケージ》
①何を答える問題?
②どこを見る?
③次に何する?
④他に気を付けることは?
⑤答える条件は?
⑥だから答えは?

といった感じですね。

生徒と同じ問題を見ながら授業をするわけですから、

普段教師が言っていることをそのまま生徒に言わせる

ようにすればよいわけです。すると、生徒たちはただ

講義を聞いているときよりも

主体的に授業内容に

頭を動かすことになります。

当然、慣れないと

「しーん・・・」

という何とも言えない「間」が生まれて、

話が途切れるのが気持ち悪い方はついつい

自分で説明を始めてしまうかもしれませんが、

こはちょっと待った!!

生徒の発言を信じて、いつもの倍の時間、

生徒の声が聞こえるのを待ってみましょう。

もし、3倍待っても聞こえなかったら、

答えを……言いません。ヒントです。

特に、その問題において

絶対に生徒に気づいてほしい

と思うところは、絶対に生徒に言わせるまで

こちら側が譲らないようにしましょう。

そうやって、

教師は発問を中心に、

生徒は考え方を説明したり、

発言することを中心に。

そうしていく中で生徒たちが自分自身の頭で

ヒントに気づけるように導くわけです。

こういった授業にも当然デメリットはあります。

たくさんの問題を扱いづらくなるということです。

生徒に考えさせる分、授業の展開スピードは

確実に落ちます。しかし、問題をじっくり考える

姿勢を生徒につけることを目的とするならば、

そういう授業の回があっても

私は良いと思うんです。

親切な授業、わかりやすい授業は、

時に、生徒が自分自身の頭で考える力を

育てない授業になってしまいます。

本当に良い授業とは??

みなさんもぜひ、生徒にとって本当に良いアプローチを

いろいろと考えてみてくださいね。

生徒のミニスピーチを指導する

みなさんこんにちは!授業力向上委員会会長(現在の会員は私だけ(笑))橋本雅由と申します!みなさんの授業の中で「すぐにつかえるネタ」をお伝えしたいと思います!

本日は、「ミニスピーチ」です。

 

今やアクティブラーニングという名が当たり前のように使われるようになりました。

 

目指すべきは、

 

「生徒たちの主体的な学び」

 

とはいえ、生徒たちには、

「主体性」でさえ、通知表の評価の軸の一つ

というのが現実。。。

 

授業姿勢・挙手・提出物の丁寧さ・暗唱テストのチャレンジ状況・・・

 

テストで100点をとれば最高評価がもらえた時代がどれだけ楽だったことか。

 

全く、現代の学生さんたちには頭が下がります。

 

しかし、同情している場合ではありません。

 

目の前の生徒の成績をどのように上げられるか、

そのことについてのアドバイスがとても重要です。

 

その一つである、

 

「ミニスピーチ課題」

 

へのアドバイスについて触れたいと思います。

 

 

さて、さっそく、アドバイスの柱ですが、

以下の3つをポイントに生徒へのアドバイスを行いましょう。

 

【スピーチの時のポイント】

① 聴衆に「話題」について話しかける

② 具体例と派生内容

③ 「転」を利用した「結」による落ち

 

たとえば、生徒たちに課せられたスピーチの課題が、

「知っていることわざを紹介する」

というものだったとします。すると、①~③は、

 

①「みなさんは、「猿も木から落ちる」ということわざを

  しっていますか?これは、○○という意味のことわざです。」

②「この間先生に、○○の時に、「猿も木から落ちる」だなと

  言われてしまいました(笑)このことわざには、他にも、

  河童の川流れ、弘法にも筆の誤り、上手の手から水が漏るなど

  同じ意味を表すことわざが豊富です。」

③「しかしみなさん、このことわざを目上の人に使う時には

  どれを選ぶか気を付けてくださいね。いくら先生が茶色の

  スーツを着ていたとしても・・・」

 

のような流れですね。

上手なスピーチの中には、

聴衆がクスッとなるようなユーモアや

ハッとするような内容が入っています。

 

話したいことをどのように広げたり、

どのような視点を付け加えたりするかという部分は、

大人である我々のほうが気付ける点が多いはず。

 

ですから、以上のようなポイントを意識して生徒たちに

会話の流れの簡単なコツを伝授してみてください。

 

きっと、わくわくした笑顔に出会えますよ!

 

 

言い換え上手は説明上手

みなさんこんにちは!授業力向上委員会会長(現在の会員は私だけ(笑))橋本雅由と申します!みなさんの授業の中で「すぐにつかえるネタ」をお伝えしたいと思います!

 

本日は、「言い換え力」です。

 

説明の「上手さ」に多大なる影響を与える

 

「言い換え力」

 

たとえば、

テレビでもたくさんの司会を務める

フットボールアワーの後藤さんのツッコミは、

 

その中心がいわゆるメタファー(比喩表現)。

 

その場で的確に、しかも、

 

「多くの人が、同じようにイメージできる的確なたとえ」

 

を絶妙な間で入れ込んでいく。まさに名人芸。

 

これは、単に面白いだけではなく、

 

「大勢の頭を同時に動かす」

 

という、

 

集団授業ではとても大切になる説明力に直結する力

 

なんですね。

 

でも、

 

皆さんが後藤さんになる必要はありません。

 

いきなり名人芸でなくていい。

 

一つ一つの言葉を、別のわかりやすい言葉に置き換えるとしたら?

 

ということを考え、

 

その答えを頻繁に意識して書きつけていくことが大切なんです。

 

もちろん、これは一朝一夕にできるものではないです。

 

それこそ、三日坊主で終わってしまうことが大概かもしれません。

 

でも、少なくとも、

 

何かを「教える」という立場のみなさんが、

 

ある教材研究をするときに、

 

そこにある言葉を、

 

たとえば、年端もいかない子供たちに説明するとしたら?

 

という意識を持つか持たないかで、

 

その言葉をかみ砕く習慣が全く違ってきます。

 

たとえば、「厳か(おごそか)」という言葉を、みなさんならどのように説明されますか?厳かの意味である「いかめしいさま」という、

広辞苑に載っている言葉をそのまま伝えても、生徒たちはきっと

 

なんのこっちゃい?

 

ってなります。

 

きちんとしていて、雰囲気が重くて、なれなれしくできない、

どこか近寄りがたい感じ。

 

このように説明されると、少しイメージがわきやすくなりますよね。

もちろん、説明には自分なりの言葉のかみ砕き方が入り込みますから、

これが100%その言葉のニュアンスを表す説明かと問われたら、

辞書を作られるような言葉のプロの方々から見たら

その説明はどうなの?

と言われてしまうようなこともあるかもしれません。

 

でも、まずは、自分がピンと来ない言葉や、生徒たちがきっと

ピンと来ないであろうという言葉を、いったんはとらえやすいと

思われる言葉に置き換えてやること。そういう意識をもって、

辞書と向き合うことがとても大切なんです。

 

〇〇って、どういう意味?

 

この発問だけでも、生徒の頭の働き方は格段に変わります。

 

生徒たちの

 

「あ~、なるほどぉ~!」

 

という言葉や表情を、たくさん作っていくことが

 

我々教師の役目ですよね ♪

 

さあ!みなさん!辞書を引きましょう!!


 

 

 

 

 

用言の活用(動詞・活用の種類編)のネタ

みなさんこんにちは!授業力向上委員会会長(現在の会員は私だけ(笑))橋本雅由と申します!みなさんの授業の中で「すぐにつかえるネタ」をお伝えしたいと思います!

 

本日は、「用言の活用」です。

 

 現代文での動詞の活用の種類は全部で5つ。

 

①五段活用

②上一段活用

③下一段活用

④カ行変格活用

⑤サ行変格活用

 

ですね。

 

文法の授業の面白みは、なんといっても

 

「自分で文が自由に作れること」

 

です。

 

文法を身につけるまでは大変ですが、

一度整理された知識は消えないので、

次第にねらいをもって例文が作れるようになります。

 

まだ駆け出しの先生方、是非いろいろと

楽しい文章を作ってみてくださいね。

 

もちろん、楽しいと言っても、品のある文章を(笑)

 

活用形の種類のことを一通り教えた後には、

 

こんな問題を出してみてください。

 

「じゃあ、この二つは、それぞれ何活用かな?」

 

①着る

②切る

 

どちらも「きる」ですが、その活用は異なります。

 

そもそも、活用表を書いて、未然形から命令形まですべてを確かめれば済む話なのですが、それでは面倒であるということで、未然形の変化の仕方だけを見て判断するのがセオリーでした。

 

①着る は、 未然形にするために「ない」につなげると、

ない」

②切る は、 未然形にするために「ない」につなげると、

「きない」

となり、

アンダーラインを引いた活用語尾の部分が

ア段の音から始まる②は五段活用、

イ段の音から始まる①は上一段活用となりますね。

 

先生の皆さんにはわかりきっていることですが、

 

どんな言葉を使って生徒に説明するかは、意外と大切です。

 

生徒たちが、「なるほど~」と思うような例を挙げることで、

生徒たちの文法への意識が前向きになります。

 

そのためにどのような展開をすればいいか。もちろん、

ただなるほどと思わせるだけでなく、

上の質問にきちんと答えられている子は、

セオリーを理解して、問題でも正しい判断ができる子ですよね。

そうやって、「できる」ところまで確かめられます。

これが大事。

「わかる」だけではなく、「できる」まで。

 

おまけに、じゃあ、この部分は何活用?

「勉強をた」

 

といって、アンダーラインの部分を上一段活用だと思わせる(実際に、生徒に多いまちがいです)ように持っていくのも面白いですね。

 

こたえはもちろん、サ行変格活用です。

これは、「ない」をつけて「ない」の上の音を伸ばすという

これまでのセオリーでは解けない問題ですからね。

 

さあ、先生たちが例文づくりを楽しんで、その例文を使って

生徒たちの文法嫌いをひっくり返してしまいましょう!

励ましの言葉

みなさんこんにちは!授業力向上委員会会長(現在の会員は私だけ(笑))橋本雅由と申します!みなさんの授業の中で「すぐにつかえるネタ」をお伝えしたいと思います!

 

本日は、「声の掛け方」です。

その中でも、いざという時の、声の掛け方です。

 

先日、2月10日に横浜市中高一貫校適性検査の合格発表が行われました。

 

朝10時から中学校の構内掲示とホームページに、合格者の番号が並びます。

 

毎年5倍を超えるほどの高倍率の中、狭き門を通るために積み上げてきた努力の成果が試される瞬間。。

 

「見てきた生徒たち、全員受かれ!」

 

そんな願いはあっさりと跳ね返される、非情な現実。。。

 

 

激励のために訪れた、2月3日、中学校の正門。

 

朝の冷たい凛とした空気の中、

まだ弱くも、どこか心強い日差しを横顔に浴びながら、

 

いつもより少し不安げな表情を浮かべてやってきた、

お目当ての生徒たちを迎える。

 

私が選択した送り出しの姿勢は、

「明るく、『大丈夫だ』と笑って背中を押すこと」

でした。

 

 

でも、今になると、こう思うんです。

 

「しっかりしろ!」

 

という、力強い声で送り出すべきだったのでは?

 

不安な表情をかき消して、その子の背中に

力強く一本の柱をぐいっと入れてやる。

 

言葉は丁寧でなくても、

 

精いっぱい温かいまなざしで、

精いっぱい叱ってやるべきだったのではないかと。

 

 

学び続けるのは、本当に大変。

合格を信じて頑張ってきたからこそ、そうでない結果が返ってきたときに、もう前を向いて歩きたくない。そう思ってしまうかもしれません。

 

でも、一生勉強は続きます。

 

そこで出た結果から、何かを学んで、

そしてまた前を向いて歩かなければならない。

 

その理由を、

そして、そうすることで待ち受けている、

うれしくて、たのしくて、心がふるえて、涙が出るような

そんな「がんばってきてよかった」っていう瞬間を、

 

伝えられるまで、「教育」という仕事の意味は重くあり続けるのだと思います。