教師の生徒対応のヒント⑥
みなさんこんにちは!授業力向上委員会会長(現在の会員は私だけ(笑))橋本雅由と申します!本日は生徒対応編です。先生がたの授業の参考になる「すぐに使える!」
というネタをお伝えしていきますね!
本日は、
「思い込みを壊す」
です。
「いつも本番になるとできない」
そんな弱音を吐いている生徒に対して、みなさんだったら、どんな声掛けをしますか?
いつもできないと思っている生徒が、
そのまま「いつもできない」と思い続けていたとしたら、
できるようになる日は、早くやってくるでしょうか?
そうですよね。
やってくるわけありません。
きっと、そのまま「いつもできない」という暗示にいつもかかり続けている。自分でその暗示をかけ続けている限り。
不安なんですよね。今のままできないことが。そして、変化を起こすことが不安なんです。実は、そうやって弱音を吐いて、できないまま、変わらないままの自分でいたほうが楽だから。頑張らなくて済みますからね。
感情です、原因は。
だから、そんな感情に包まれ、気持ちで負けている生徒には、きちんと落ち着いて、論理的に、
「こうで、こうで、こう。だから、絶対できるようになる」
って、言ってあげることだと思います。そして、動かす。動いたところを承認。
生徒:「先生、あたしいつも本番になるとできないんです。」
教師:「じゃあ、本番にできるようになる勉強が、効率よくできていないのかもね。」
(できていないんじゃなくて、効率よくできていない、ということで、生徒の努力は否定せずに、それでもまだ足りないことがあると伝えることができます。)
教師:「まず、やったことをできるだけ忘れないようにするためには、できるだけ繰り返すこと。しかも、勉強した後にすぐに別の内容を勉強して、それが終わったらまた別の勉強をして、とかいうようにどんどん新しいことだけをやり続けるのではなくて、1日置きとか、2日置きとか、なるべくそのくらいのペースで、前にやったことをもう一度見直す、やり直す、そういう機会を持つこと。新しいのをやり続けると、前にやったことが復習されず、頭から消えていく。我々の脳みそには、メモリーカードは入っていないから。」
教師:「(エビングハウスの忘却曲線を簡易的に描きながら、)ほら、こうやって、短いスパンで復習したほうが、記憶に残っていくんだ。忘れなくなる。」
教師:「そして、時間を計って実践的に練習すること。本番でできないなら、できるだけ本番と同じ環境に身を置いて練習しなきゃ。たとえば、時間を制限して、多少焦りながら問題と向き合うようにする、とかね。」
生徒:「そうですよね。 実践形式ですよね。でも、一本模試を解くための時間がなかなかつくれなくて。」
教師:「全部でなくていい。大問一つ分。10~15分で。それだけでいい。」
教師:「その代わり、全力で集中すること。その時間内で絶対に解き切るという強い気持ちをもって。」
教師:「終わったらすぐに持っておいで。まずは具体的に形にしよう。少しでいいから。形にしてこっちにぶつけておいで。それにこたえるから。あなたの頑張りを形にして、先生に投げてこないと。それを受け止めた私は、またそれをあなたに投げ返す、アドバイスという形で。そういうキャッチボールをしていかなきゃ。OK?」
教師:「でも……」
「それをやれば、必ず成績は上がってくるよ。だから、具体的に動いて、がんばったぶんを見せてな。」
生徒:「はい。わかりました。」
感情でものを言っている生徒に、論理的に、でも、イメージがつかみやすい言葉を選んで、勇気づけること。
考えを押し付けたり、相手を非難することではなく、
力になるから、応援するから、まずはひとつのことを最後までやりきってみよう。
そんな姿勢で、生徒に向き合ってあげてください。その後の生徒の成長が、きっと先生方の宝物になるはずです。