授業テクニック①【英語長文読解解説編】
みなさんこんにちは!授業力向上委員会会長(現在の会員は私だけ(笑))橋本雅由と申します!本日は授業テクニック編です。先生がたの授業の参考になる「すぐに使える!」
というネタをお伝えしていきますね!
本日は、
「英語長文読解解説のテクニック」
です。
まだ経験の少ない先生がたほど、
「長文の解説って、どうやればいいのだろう?」
というお悩みをお持ちの方も少なくないのではないでしょうか。
今日は、そんなお悩みに応えたいと思います。
そもそも、授業展開の仕方は様々。どれが正解であるなんて言う決まった答えはありません。それよりも、
「どんな目的でその長文を読ませたいか」
が大切です。
トップ校を目指しているような、英語の基礎がある程度しっかり詰まっている生徒たちを相手に長文読解のスキルを高めたければ、
「文脈把握」「段落要点確認」「要旨の把握」「出題者の意図確認」
「難読文のクローズアップ」「文法の関連による知識の展開」
「社会的事象との関連付け」「スピードアップのための着眼点」
などが挙げられます。また、英語が苦手で、基本単語や英文法がまだまだ不安定な生徒に対しての長文読解スキルを高める授業であれば、
「語彙の確認」「文脈の中での語彙推測」「重要文法の確認」
「指示語・接続語の働き」「選択肢の吟味」「解答の根拠チェック」
「長い一文の要素や句、節などのかたまりの確認」「言葉のイメージ化」
などが挙げられます。また、習熟度レベルでの判断もそうですが、
その中でもどの項目に焦点を当てるかで、アプローチの仕方が異なってきます。
例えば、本日は、上位クラスに対して、
生徒たちが「文脈の把握」ができているかを確かめたい
という目的を持って授業をするときの展開例を見ていきましょう。
「文脈をきちんとつかんでいるか」
それを把握するためには、
「生徒の頭の中をのぞく」
のが手っ取り早い方法です。
では、そのためにどうすればいいのか。
ひとつの準備として、
「その小説なり、論説なりの読解を進めながら、自分自身が強く印象に残ったシーンを抑えておき、生徒に対していくつかの質問ができる状態にしておく」
というのがおすすめです。
たとえば、小説文や対話文なら、
「その登場人物が持っている夢は何か?」
「一人意見が違った生徒が反対意見を出した理由は?」
「ドアを開けたときにそこにあったものは?」
「おじいさんが直していた屋根は誰の家のものだった?」
「うさぎのめはなぜ赤くなった?」
たとえば、論説文なら、
「火星と地球の山はどっちが高かった?」
「どんな目的で森林は植えられていた?」
「筆者はどんなことが心配だと言っていた?」
「カードをひとつひとつ動かした目的は?」
「日本人の技術者が開発したものはなんだった?」
など、その時の文章の中で、
「これだったら、一度読んだら頭に残っているだろう」
というわかりやすい質問を投げかけます。
それに対して、生徒がどのような表情をしているかを見ましょう。
「あ~、とか言いながら、微笑んでうなずいてる」
「思い出そうと空中に目を泳がしている」
「うつむいて表情をあまり見せない」
生徒が、短い時間の制限を与えた中でその文章をどれだけきちんと読んでいるか、宿題で長文を読ませてきたときに、本当にその生徒はきちんと文章を読んで問題に答えているか。
生徒がその質問に対して見せるしぐさで、その生徒のその時の文章との向き合い方、文章に対する姿勢のあり方を感じることができるはずです。
こういうかたちで刺激を与えることで、きっと先生の授業は生徒の気持ちを引き締めたり、興味を引いて聞く姿勢を向上させたり、その反応に対してフィードバックをすることで生徒の信頼度を高めたりすることができるはずです。
生徒の頭の中をのぞく、文脈質問
ぜひ、試してみてくださいね。