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道徳をどう説くか

みなさんこんにちは!授業力向上委員会会長(現在の会員は私だけ(笑))橋本雅由と申します!みなさんの授業の中で「すぐにつかえるネタ」をお伝えしたいと思います!本日は、「道徳をどう説くか」です。

 

ダジャレのようですが、

というか駄洒落ではありますが、

中身は真剣です。

 

織田信成さんの、

フィギュアスケートコーチ提訴問題。

 

私は、批判というより、

強い疑問

を持ちました。

それは、

フジテレビ系ワイドショー、

「バイキング」(2019.11.20放送)

でのこの報道の扱いについて。

 

何が問題だと思ったかというと、

一言でいえば、

「織田さん自身の心の痛みが

 ないがしろにされていたと感じたこと」

です。

 

半分はバラエティー番組という位置づけ

なのでしょうから、

芸人さん(おぎやはぎの小木さん)が、

 

織田信成さんの

関西大学フィギュアスケート

監督就任について、

 

「広告塔だよ」

 

という言葉で、その立場についての

 

「大人な解釈を」

 

という内容のコメントをオブラートに包みながら

されていたと記憶しています。

 

これから本格的にシーズンに

入るタイミングでの提訴

 

に、疑問の声も上がる中、

 

ホラン千秋さんだけは、

「影響はいつでもあると思う」

というコメントをされていて、

司会である坂上忍さんの

「部下ハラスメント

(弱者は、発信することで弱者ではなくなる)」

という見方とは

少し趣の異なるコメントをされていたと思います。

 

私は、織田さんのコメントが確かならば、

「周りにいる人たちが、

 誰かしらその様子を見ているはず」

であると思います。だから、真相は

必ず明らかにできると思います。

 

織田さんの言い分に対して、

提訴されたコーチが、

真相についてご自身の意見を

きちんとおっしゃること、

そして、

実際に織田さんの言うこと

(たとえば、生徒の成績下降における、

 練習時間の削減を

 コーチが織田さんの知らないうちに勝手に

 撤回した問題など)

が確かならば、何故会議で反対したり、事前に相談

したりしなかったのか。

無視や陰口という方法が行われていたなら、

それが果たして適切な対応だったのか。

そういうところに、

番組の考えが向かう力が、流れが、

無かった。そう思うんです。

 

私は、ここに、強い疑問を持ちました。

 

権力があれば、何をやってもよいのか。

 

日大アメフト部の問題と、

今回の問題との違いは、

被害者が成人か否かという問題や、

外傷を負うか、内面に傷を負うかの問題

もし、

今回のコーチの対応が

真実であるにもかかわらず

不問となるのであれば、

 

大人と

内面に受けた傷が

ないがしろにされている

 

としか思えません。

 

愛情の反対は無関心である

 

という言葉が示唆するように、

 

大人であろうが子供であろうが、

「無視」

は立派な、そして、とても姑息な

いじめ

です。

 

十分に人を傷つけるものです。

 

人に相談できないことが

どれだけつらいことか。

 

そういうことに

想像力を働かせることができたら、

 

果たして、

織田さんに

「このシーズンにそのような提訴は残念」

だとか、

「広告塔」

だとか言えるでしょうか?

 

このように、

真剣に悩んでいる人に対して

心無いコメントで笑いが起きるような

さみしい国では、あってはいけない

 

本気でそう思いました。

 

その日の夜、少し遅れて読んだ、

読売新聞のコラム

編集手帳」には、

 

関西大学のコメントに対する

厳しい批判がなされていました。

以下、引用です。

 

「苦痛を訴える人の気持ちを思えば、

 提訴に季節は関係ない。」

 

うんうんと

大きくうなずいていた夜でした。

 

いろんなものの見方があります。

でも、生徒には、

きちんと教えなければいけません。

 

権力を持つことは、

同時に大きな責任を持つこと。

それは、

結果だけではなく、

プロセスにおいても

大切にしなければいけない考え方。

また、

その権力は、

周りの人のおかげで成り立つもの

だということ。

決して奢らず(おごらず)

感謝を忘れず。

上に立つ時こそ、

謙虚さを忘れずに。

 

まずは、私の目の前の生徒たちに、

真剣に伝えていきたい、

そう思っています。