設問対応力をつける
みなさんこんにちは!授業力向上委員会会長(現在の会員は私だけ(笑))橋本雅由と申します!みなさんの授業の中で「すぐにつかえるネタ」をお伝えしたいと思います!
本日は、「設問対応力」です。
いわゆる、
「聞かれたことに、正確に答える」
ということができるか否か。
《展開例》
小学生相手に、鳥の生態を説明した説明文を読ませたとします。
「鷹は、優れた目を持っています。」
この文について、二つの問を板書します。
① ~とは、どういうことですか。
② ~について、筆者はどのような
ことだと考えていますか。
①については、鷹の持つ「優れた目」
についての「言い換え」を答えるので、
「遠くから早く、獲物を見つけることができる」
のような解答になりますね。
しかし、②については、
少し聞かれ方が変わります。
解答も変わります。
この設問が、
筆者独自の視点に踏み込むもの
であることに気づければ、
文章中から答えを見つけることができます。
生徒がこの設問の違いを説明するのは
簡単ではありませんが、
考える間を作り、
何とか不十分でも言わせてみることを
お勧めします。
そして、出なければ、
答えを書いてから、考えさせる
のも、とても良い展開です。
ただし、
説明は生徒自身にできるだけさせること
に最後までこだわることも大切です。
②の解答を書きます。
「野生の動物が生きていくうえでとても大切なこと」
のように。
そして、こう発問します。
「あらためて、
この二つの質問の違いは
何だろう?」
①が「語句を具体的に言い換える問題」
②が「筆者独自の考え方を答える問題」
このように、
「どのように聞かれているのかを、
主体的に考えさせる時間を作ること」
は、後々の文章の読み方、そして何より、
設問の読み方が変わってきます。
そこに、おまけとして、
「この品が欲しいですって?優れた目をお持ちですね。」
のような例文を書いて、
慣用的な表現である「目が高い」などと結びつけ、
「物の価値を見分ける力」
についても、同様の表現をすることに言及し、
文脈で語彙を判断する重要性を説くこともできます。
教えること、考えさせること、そして、
展開によって印象付けること。
授業の可能性は無限です。