教師の生徒対応のヒント④
みなさんこんにちは!授業力向上委員会会長ハッシーこと、橋本雅由です。本日もちょっと話がそれて、生徒対応のネタになることを書きます。
これからも、
「すぐに使える!」
というネタを用意して様々な具体的経験をお伝えしていきますね。
本日は、
「だらしない生徒の動きを変える」
です。
授業が終わって、生徒が全員帰った後、教室の片隅に、
解き終わった漢字テストが1枚、
教室の入り口付近に落ちていました。角には、誰かの足跡がついた状態で。
名前を見ると、いつも忘れ物や寝坊での遅刻が多い生徒のもの。
そこで思いました。
全て繋がっているって。
「書いたものを捨てる」
これは、記憶に残すための作業ではなく、忘れるための作業なんですよね。
書くことは、整理すること。整理することは、捨てることも意味するんです。
「メモを取る」という作業には二つの意味があって、
ひとつは、「後で確認ができるようにというバックアップ」の意味。
もうひとつは、「頭の中に残しておかなくても済むように」という意味。
つまり、書くことは、
「残すことでもあり、捨てることでもある」
ということなんですよね。
彼の漢字テストは、床にぺらっと落ちています。
これは、無意識に捨ててるんですね。大切にされていない。
そこに書かれた、赤字の、まだ彼の頭に入っていないだろう、もし入っていたとしても明日には忘れているだろう漢字。
自分が練習したものを大切にする。少なくとも、ファイルに残し、あとでもう一度必ず向き合う準備をする。こういう小さなことが、もっと効率よく前に進んでいくために、本当に必要なことなんだと思います。
だから、だらしなくしない。小さなことの積み重ねが大事。名前をきちんと書く。時間を守る。心を込めて問題を解く。解いたもの、自分の間違いが表れている紙をぞんざいに扱わない。こういうことが大切。
今度、彼にこの話をこのまましようと思います。
こういうことが頭に浮かんだ時に、以前読んだ本で思い出したのが、
この本。全126ページであっという間に読める本ですが、
ここから学べること、生徒に話せることはとてもたくさんあります。
上の話をしながら思い出したのは、全55項目中の、1番目、
「書いて考えよ」
という項目。ここでは、筆者は、
「書いてこそ、ちゃんと考えていることにつながる。それは、言葉で考えるから。」
という内容を、もっと論理的かつ簡潔に伝えてくれています。
他にも、
「脳に勝手に考えさせよ」
「グチをこぼすな」
「心に触れるものに価値を置け」
「謎を謎として受け入れよ」
「感情を自分自身と取り違えるな」
など、鋭い示唆に富んだ内容がたーくさんです。
わたしは個人的には
「わからないことから逃げるな」の内容を、生徒指導に良く使います。
だらしない生徒だけでなく、様々な生徒の気持ちや考え方を支えるヒントが満載ですので、ぜひご一読あれ。
頭がよくなる思考術 [ 白取 春彦 ]
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