「自分が見られている」という感覚が、集中の持続力を変える。
みなさん、こんにちは!授業力向上委員会会長ハッシーこと、橋本雅由です。このブログでは、みなさんと「授業力向上のためのヒント」を共有してまいります。
今日のテーマは……
「アイコンタクト」
です。
私の勤める学習塾は、夏に勉強合宿を行います。全20クラスを超える教室に1000人規模の中3生が一斉に勉強をする合宿です。その中でも人数が多いクラスだと、1クラス70名ほどの人数がいる中での授業になります。
上の画像が、その実際の授業風景ですが、担当の講師がかなりの授業力の持ち主であることが、みなさん、おわかりいただけるでしょうか?
その理由は、
「彼の授業を聞く生徒たちの頭が、全員上がっている」
ことからわかります。この講師は、黒板を書いている最中、生徒から目を離すことももちろんあります。ですが、生徒は彼の講義にくぎ付け。それはなぜか?
「彼のアイコンタクトの行き届いたメッセージが、この授業の土台にあるから」
です。
もちろん、アイコンタクトがすべてではありません。しかし、彼の授業には、疑いなく「教えたい柱」がしっかりと準備され、また、その柱を
「生徒一人一人の目を見ながら、きちんと伝えるという準備があった」
そのメッセージを受取った生徒たちは、全員「聞く構え」をつくります。そして、
「今は聞き逃すわけにはいかない」
という気持ちで授業に集中するというわけです。
ここまで大きな規模の授業でなくても、アイコンタクトはとても大切です。
教える側が
「教えられているつもり」(可能の「られる」)
になることも防げますし、
教わる側が
「教えられているつもり」(受け身の「られる」)
になることも防げます。
講演や会議などで座っている我々のスタンスも同じですよね。
文字通り「大人しく」座っていることが、イコール「集中して話を聞くこと」にはなりません。きちんと座っていたって、目の前の話を集中して聴くことがなければ、リビングにある、つけっ放しのTVと何ら変わりありません。
今すぐに生徒の集中力を高めたいという先生の皆さん!今日の授業で学んで欲しいことを、心を込めて生徒一人一人と目を合わせながら伝えてみてください。たったそれだけで、いつもと違う生徒の様子が目に映ることでしょう。
ある程度経験を積んで授業に慣れてきてマンネリを感じている先生方!もっと一人一人の目と自分の目が合っている感覚を大切にしてみてください。それだけでいつもよりも緊張感を感じ、張りのある声が出せているように感じるはずです。
「神は細部に宿る」
は、様々なところで実感できる、大切な意識なんですね。アイコンタクトに、授業の神は宿ります。実践あれ。