ラ・イ・ブな授業!

授業準備・教材研究のヒントとなる情報を掲載します!

納得のいく目的意識が授業姿勢を変える。

 みなさん、こんにちは!授業力向上委員会会長ハッシーこと、橋本雅由です。このブログでは、みなさんと「授業力向上のためのヒント」を共有してまいります。

 

 今日のテーマは……

 

「納得のいく目的意識が授業姿勢を変える」

です。

 

 簡単に言うと、

 

「今、何のためにこれをやっているんだろう」

 

の答えが、はっきりして、納得がいくと、集中力が増すということです。

 

 本日、中3で模擬試験を行いました。残念なことに、中3になっても、とあるやんちゃな男の子は、試験開始早々問題に集中することができず、ついつい周りの子にちょっかいを出してしまいました。

 

 みなさんなら、その男子に、このような状況でどう対応をしますか?

 

 簡単な方法は、しかりつけて問答無用で押さえつける方法。つまり、

 「試験中はしゃべらないのが当たり前。だから、とやかくいわずしゃべらずやる」

 と伝える方法です。

 これも、完全に無しではないですね。それまでに、常日頃からきちんと試験の目的を伝え続けている環境であれば、それが一番手っ取り早い。しかし、もしそうでなければ、ただただその子の幼い部分が出てしまっただけであれば、頭ごなしにしかりつけるよりも、きちんと「模擬試験の目的」を伝えてあげることが有効です。

 

 こんな対応の仕方はいかがですか?

「模試は、みんなの進路指導に用いられる。模試の結果はみんなのやる気につながる。だから、全員が集中して歯を食いしばって頑張って出した結果であってほしい。だから、君が周りの人に試験を邪魔される筋合いはないし、君が周りの人の試験を邪魔する権利もないわけだ。この試験がみんなにとって意味のある判定になるように、全力で集中して試験を受けてくれるかい?」

 

 その男の子はそれ以降、一切話さず試験に集中してくれました。

 

 生徒はみんな、ひとりひとりの人間だから、その日の体調や眠気、気分の上がり下がりはあって当然。そこに、その日の気候が寒いとか蒸し暑いとか様々な環境の変化をもたらします。そんな不安定な中で、最後は何が頼りになるかといえば、それは

 

「生徒のぶれない、強い姿勢」

 

しかありません。

 では、それはどうやってつくりだすか。それが、

       

「生徒の納得できる目的と、そこに向かう意識」

 

なんですね。

 

 大人として、ただ正論をぶつけるだけだと、どうしてもうまく生徒の気持ちを引き付けられないときがあります。それは、目の前の生徒がまだまだ大人ではないからです。もちろん、中には物わかりの良い、大人びた生徒もいますよね。それでも、いつのまにか「いいこちゃん」になりきってしまうと、自分の殻が破れない弱い子になってしまうこともあります。

 

 いつも、「何のためにこれをやっているか」が考えられる、ぶれない生徒を育てる意識が持てれば、模擬試験中であろうと、授業中であろうと、生徒が目の前のことに一生懸命のめりこんでいる瞬間をたくさん目の当たりにすることができるはずです。

 

 生徒の一生懸命な姿、一心不乱に問題に打ち込んだり、授業を聞いたりする姿が大好きな先生方!!ぜひ、生徒たちに「納得のいく目的意識」を植え付ける話をしてあげてください!