ラ・イ・ブな授業!

授業準備・教材研究のヒントとなる情報を掲載します!

授業を楽しむために大切なもの④

 みなさん、こんにちは!授業力向上委員会会長ハッシーこと、橋本雅由です。このブログでは、みなさんと「授業力向上のためのヒント」を共有してまいります。

 

 今日のテーマは……

 

「授業を楽しむ」パート4

 

です。このテーマは、前回に引き続き。ちょっと長めにあつかっていきますね。

 

前回から引き続き、

①比喩を通して伝えたい柱を決める

ということについて話をしていきます。

 

 私は、名古屋での全国大会の前月、自社で行われた「ティーチング・フェスタ(以降TF。その年で5回目の実施でした)」で、決勝のステージで3連覇を逃したところでした。前年、連覇を果たした時の授業は「レトリック」というテーマで授業を構成しました。そのときに参考にした書籍を、もう一度振り返ってみよう。そう思い、次の書籍を手にしました。

日本語のレトリック―文章表現の技法 (岩波ジュニア新書)

日本語のレトリック―文章表現の技法 (岩波ジュニア新書)

 
レトリック感覚 (講談社学術文庫)

レトリック感覚 (講談社学術文庫)

 

これらの中には、比喩の代表格である、「直喩」「隠喩」「擬人法」についてはもちろんですが、「提喩」(ていゆ)や「換喩」(かんゆ)など、

私たちが日ごろ、比喩として意識していないで使っている身近な奥深い比喩についても解説されていました。そして、比喩がどこで生まれ、どのような必要性から生まれたのかも。 

そこには、間違いなく

「発見のワクワク」

が埋まっていました。

 

「身近な比喩はなぜ生まれ、どのような特徴を持っているのか。比喩の存在や働きはわかりきっていても、その本質に気づいている人はどれくらいいるだろう」

 

レトリックは、2500年前、古代ギリシャの時代から存在したそうです。そして、それは、自分たちが「よく生きる」上で必要な「弁論術」だった。 

 

「レトリック(表現技法)は、議場や裁判の場で、「よく話す」方法として開発され、それが次第に体系化されていったものです。」日本語のレトリック―文章表現の技法 (岩波ジュニア新書)作者: 瀬戸賢一

 

「つまり、口で相手に勝つことが、生きていくうえで、切実だった」レトリック感覚 (講談社学術文庫)作者: 佐藤信夫

 

レトリックは、そんな背景をもった、「力強い表現力」 を持った言葉だったのです。

 

かくして、柱は決まりました。

「比喩はとても力強い表現力をもっているが、同時に危うさも持っている。その両面に気づきながら、比喩の魅力を伝えていきたい」

 

長くなりましたが、①比喩を通して伝えたい柱を決める

について、こんなふうにくねくねと回り道をしながらやっとこさたどり着いたんです。

 

 柱を明確にしようとしても、うまくいかないこともたくさんあります。でも、自分が楽しみがら、調べていくうちに見つかる新しい発見に感動しながら準備をしていくと、その単元事態にとても強い愛着がわくようになるんです。これが、生徒に伝える太くて頑丈で確かな学力の支えとなる柱になるんですね。